髪の基礎知識
あなたはどこまで髪のことを知っていますか?意外と知らない髪の基礎知識をご紹介。
髪の仕組みがわかればスタイリングやヘアケアも思いのまま!?
毛量
日本人の平均は約10万本です。少ない人だと約9万本、多い人は12万本以上生えています。
一つの毛穴から2~3本生えていて一平方センチメートルの中に100本以上の髪が生えています。
薄毛に感じる人は毛穴から1本しか生えていない場合があります。
成長速度
髪の成長速度は年齢や男女間でも違って個人差がありますが、概ね「0.03~0.05cm/一日」、「1~1.5cm/一ヶ月」、
「11~18cm/一年」
くらい伸びています。
3~5年のヘアサイクルで生え変わるので、伸ばし続けたとしても1m前後しか伸びないのが通常です。
ちなみに世界最長の髪の毛は6m以上あるそうです。
成分
髪の90%くらいはケラチンというタンパク質でできています。タンパク質はアミノ酸が鎖のようになっていて、
それを様々な方法で結びつけることで髪は構成されています。
その中でもケラチン内にあるシスチンという物質が一番強くタンパク質同士を結びつけて髪のクセや強さを形成しています。
遺伝・生活環境・食事などの影響で人によって含有量が異なります。一部のパーマはこのシスチンを切ったりくっつけたりして形成されています。
髪は通常10~15%の水分を保有しています。水分はとても大切で水分量が不足すると損傷につながり、髪の健康に大きく影響します。
髪は水を吸収する性質があり水につけると30~35%まで水分量が増えます。水分量が10%を切ると乾燥毛になります。
三層構造
髪を輪切りにすると三層構造になっています。よく海苔巻きに例えられ、海苔・米粒・具のようにわかれています。
【キューティクル / 毛表皮】
無職透明でウロコ状に重なって表面を覆っているキューティクルは、外部の刺激から毛髪内部を守っています。
髪の手触りや硬さ、ツヤなどが決定する部分です。
【コルテックス / 毛皮質】
規則正しく縦に並んでいるので引っ張っても切れにくいですが、横の引っ張りには弱く裂けると枝毛になってしまいます。
水分を保持しメラニン色素があり、髪の色と強度が決まる部分です。
【メデュラ / 毛髄質】
数%程度の割合で役割など詳細はまだわかっていませんが、ハリやコシに関係があるのではないかと考えられています。
細い毛には無いことも多く途中からなくなっている場合もあります。
毛根
毛根部分は毛包につつまれ、根元の球状に膨れた部分に髪の素になる毛母細胞が詰まっています。
毛母細胞の中心には毛乳頭といわれる組織があります。
髪は毛乳頭が毛細血管から養分、酸素を受け取り毛母細胞に供給することで、毛母細胞が活発に細胞分裂をおこない成長していきます。
毛根が毛乳頭から切り離されると脱毛してしまいます。
(c)フリーメディカル
イラスト図鑑
毛根をチェックしよう!
抜けた髪の毛根をよく見ると形状が違います。形の違いが毛根の健康状態を知る目安になります。
【丸いタイプ】
正常な毛根はマッチ棒のように丸みを帯びています。髪の太さも毛根から毛先まで比較的同じ太さになっています。
【細いタイプ】
毛根が先細っている場合は状態があまり良くありません。毛母細胞の分裂活動が活発に行われていないため髪の成長が弱くなっています。
【細くて短いタイプ】
産毛のように弱々しい毛根は成長期に入る前に脱毛してしまって、何かしらの異常が考えられます。薄毛の人に多いタイプです。
【糸のようなタイプ】
毛根から細い糸のようなものが出ていたら自然と毛乳頭から切り離される前に脱毛してしまっています。何かしらの原因が考えられます。
ヘアサイクル
毛髪は同髪が永遠に伸び続けるわけではありません。一定のサイクルで生え変わっています。
一般的に男性は2~5年、女性は3~6年といわれています。
ヘアサイクルは「成長期」-「退行期」-「休止期」の3段階の繰り返しで成っています。
通常は成長期が80~90%、休止期が10~20%、退行期は1%程度です。
【成長期】
髪が成長する期間。毛母細胞が活発に細胞分裂して髪が長く太くなっていきます。
一番期間が長く2~6年。
【退行期】
毛母細胞の活動が弱まる期間。成長が止まり毛根が毛乳頭から自然と切り離され髪が抜け落ちてきます。
期間は2~3週間程度。
【休止期】
成長が完全停止状態。毛穴から髪が無くなり新たに成長するための準備段階。
期間は2~4ヶ月くらい。
髪はヘアサイクルの中で毎日50~100本くらいは自然に抜けています。
多く感じるかもしれませんが普段の生活の中では気にならない程度の本数です。
抜け毛が頻繁に目についたり気になるようだと抜け毛に何か原因があるかもしれません。
【ブログにも毛髪についていろいろな記事を書いています。そちらもご覧ください。】